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ベース遊び人ポングさんと
「Kushan Drive2」NEW DRIVEについて対談。

Kushan Drive2のNEW DRIVE。

長年温めてきたこのDrive回路は、ローゲインからハイゲインまで魅力がたっぷり詰まっています

 

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■「Kushan Drive2のNEW DRIVE」!

遠藤:ドライブも今回は長年温めていたものを更にブラッシュアップしました!
このドライブは私の過去最高の傑作です。
どこまでも弾き手の感情に追従することができる「アナログ」なドライブが出来たかと

​ポング:ギター用にせよベース用にせよ、これまでの歪み製品は数えきれないぐらいの問題点を抱えていたと思う。これは良いかもって物があっても酷い妥協が付きものだった。
ノイズが多い。低音が無くなる。音が遠くなる。散っちゃう。表面的に派手ってだけで芯が無い。ダイナミクスが希薄になる。とにかくストレスが隣り合わせ。
プレイヤーの奥にあるものを解放するはずが窮屈に押し込まれる。意図的なキャラを押し付けられる。こういう物なんだって諦めが入っちゃう。
だから、ベーシストが求めるだろう歪みに対して、FumiSoundほど向き合ってきたところは皆無だったよって、大声出したくなる!

遠藤:ありがとうございます!
「音がイイ」ってありふれた表現ですが、そう評価されているものってキャラがめっちゃ強いものが案外多いんですよね。
そこで弾きての個性を発揮しようとしても、かき消されてしまうような感覚があります。
私は
機材を作っていますが、そこにあるのは弾き手の魅力をしっかりと出力してほしいことなんです。

ポング:ユニークなエフェクターを自分の一部にする、それを使いこなす、乗りこなすっていうのも面白いんだけど、、、積み重ねてきたものを全部出したい、そのまま素直に出力したい、タッチやピッキングに自然に応えてほしいってなると、一気に違和感になっちゃう印象がやっぱり強いかな?
「強烈なエフェクターの個性も含めて自分の一部だ!」って本当に自信を持って言えるのか、それがないと不安になっちゃう、弾けなくなっちゃう、か細く頼りない気持ちになっちゃうか、そこはよくよく向き合ってみて損ないと思うよね。

遠藤:そこは是非お話したいポイントですね。
個性的な音が自信につながることはあるかと思いますが、弾いているの人間だよね?と思ってしまいます。
クラシックに傾向してしまった時期があるので偏ってしまっているかもしれませんが、内在している音以上のものは出てこないと思います。
だからこそ、この
「アコースティックドライブ」で思いっきり弾いてみて欲しい。

​​

ポング:Kushan Drive2が完成して衝撃だったのは、歪みってこんなアコースティックなのかって事。
歪みって言うとベース的には結構ネガティブな印象を持つ人も多いはず。ジャンルが限定されたり、特定の用途にしか適合しない、それこそ幼稚な世界だって見られちゃうのも仕方ないかなって面がある。
でも、
Kushan Drive2の立体的なサウンド、スケール大きなダイナミクス、豪快なレスポンスに触れると、今までの価値観とか世界が本当に変わるんじゃないかな?
個性的になりたい、唯一無二の人間でいたい、自信を持てる自分でありたい、それを沢山の機材に囲まれる事で満たされるんじゃなく、素直に楽しく音を出すだけで実現できるんじゃないかってさ。

遠藤:アコースティックって言葉も難しいですよね~
アコースティックって音色だけの所に捉えられてしまいがちといいますか、本来はそうじゃないですよね。
時代と逆行しているような感覚もありますが、今こそ個性が生かせる時代ですからきっと心底面白い製品になっているかと!

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■「アコースティックなDRIVE?

ポング:繰り返しになっちゃうようだけど、エレクトリックベースにピエゾ通したからウッドサウンドだ、アコースティックだって、それも本当なかったよね。
そういう音色だけの部分、イメージだけに囚われるんじゃなくて、アンプとベースと奏者が繋がる感覚、それをより深く強く実現する為の回路っていうのを、FumiSoundは作り続けてると思うんだ。
これもまた同じ話をするようだけど、個性的になりたいって考え方自体が実はもう人と同じなんじゃないか、だったら無理に個性的であろうって考えなくていいんじゃないか、歪んで意識するほどイビツになるんじゃないか、そういう事を考えさせられたりするし、そこを丸裸にしていくような感覚がKushan Drive2にはある。
それって怖いかもしれない、嫌かもしれない、良くない事だって最初は感じるかもしれない。けど、その裸の部分にこそ楽しさと実感が存在する、自信を持てるようになると、絶対何か変わっていくんじゃないかな。

遠藤:「キャラクター」だけに囚われてしまうと、見逃してしまうところがあるかもしれませんね。
そして個性ってホント難しい側面です。それは人間としてのニュートラルと近いところ、、勝手に滲んでくるような。。
音楽って練習することや弾きたいこと全てにおいて人間性が出るじゃないですか。

ポング:こう難しい感じで話してると「上手い人しか使っちゃ駄目なんだ...」みたいに捉えちゃう可能性があると思う。でもそこはむしろ逆でいいんじゃないかなってこれも声を出したいよね。
高速スラップが出来るとか、指がめちゃくちゃ動くとか、そういう上手い下手の話じゃなくてさ。音を出すのが楽しい、音楽が好き、自分の音が好き、もっと聴きたい弾きたい、まず自分自身のファンになっちゃうっていう、それってやっぱり素晴らしい事だと思うんだよね。
その実感と実現の為に弾いてみてほしいのがKushan Drive2。強烈な個性付けをしてある機材とは違った物に触れてみる。ニュートラルだったりフラットでいてくれる物を弾いてみる。それで良い音出せたら、好きな音を出せたら、とても豊かな経験と自信の積み重ねになっていくんじゃないかな~。

遠藤:ありがとうございます!
モノじゃなく「豊かさ」を積み上げていく、、、これって本当の「贅沢」ですよね。

自分の「好き」が機械に潰されてしまうなんて、そんなもったいないないことはないと思います。だって楽器は人間が弾くものですからそこに対してポジティブな存在であってほしいですね。

「人」に「モノ」に依存せず芯から楽しんでほしい。Kushan Drive2はその楽しみを極限まで追求できるかと。
なんて真面目なことばっかりお話していますが、ドライブも今回はめっちゃ面白くなりましたね!

ドライブの音色的には、今ままでになかったような「きめ細やかな歪」と「荒々しさ」が両立しているような音色とレスポンスですよね。

ポング:種明かし、、、と言うにはあまりにも常套句、歪みとクリーンのミックスっていう、そこだけ見れば今となってはあまりに普通の仕様だと思う。
でもなんでこんなに自然なんだろう?こんなに立体感があるんだろう?こんなにニュアンスやダイナミクスが付けられるんだろう?どうやってここまで追い込んだんだろう?
無理難題オーダーした方が言うのも何だけど、クリーンと歪みとどうやってそのクオリティアップと両立を狙っていったの?

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■「Kushan Drive 2の設計」

​​遠藤:自然にというのは本当に難しい課題なんですよね。。。
電子回路上ではブレンドするならポット一個で出来るところでもあります。
電子回路上では。。。。というところがミソでプレイヤーが求めるのって機能上ではそうでも、弾き心地やサウンドに関してはそういうことろではない。
ちゃんとしたブレンド回路入れないといろんな音消えているよ?って。でもブレンド回路は基本的には反転回路ですから結果的に色々な場所にアンプを入れないといけない=不用意にやればノイズも増えるしコストも増える。
パーツなんかもそうです。「高級なパーツ」を使うだけではキャラクターが押し付けられてしまうものが多い。サウンドは分かりやすく変化するんですが。。。
まずはそういった細かな積み重ねが大切かなと。
それに加えて、ダイナミクスを如何にうまく音色に加えていくかを一番に考えてKushan Drive2は設計されています。
クリーンは小振幅の際には奏者が入力できるダイナミクスが感じられるれ、大振幅が入った際には「ジリっ」とならずに美味しく答えてくれる。

色々なモノを組み合わせて作ってきたサウンドが、Kushan Drive2では一台で完結できるように内部で色々とやっています。クリーンの段階でも「ごく微量のコンプ感と歪感」「ダイナミクスを失わないレスポンス感」があります。
ドライブはローゲインでアンプ感を美味しく足してくれる、ハイゲインでは荒々しく吠える新設計ならではの面白さ。
そんな長年かけて積み重ねてきたクリーンとドライブが一緒になっています。

ポング:電気的な話だったり難しい事は正直わからない。でも、オーディオ的に良いのが優れてるワケじゃない、高級なほど音が良いかってそうじゃない、そこはすごく伝わってくるよね。
コンプ感にしても、演奏が窮屈になるような物があったり、こっちのやりたい事と正反対の動作をする感じのやつがあったりする。けど、クシャナから美味しく響いてくる歪みとコンプ感って全然そういうのじゃない。
思いっきり強く弾いてもヘッチャラで腰砕けにならない歪み。ごく繊細に弾いても力強く前に出てくるクリーン。またはその逆も行けるし、さらに奥に攻められもするっていう、ちょっと有り得ないような仕事してると思いますクシャナ!

遠藤:ありがとうございます!
この歪って10年近く前からずっと試作し続けてきたんですよね、
それがようやく完成形になったような。。。
それぐらい練り続けてきました。ポングさんにも何度か弾いていただいたことありましたよね。
弾きてのダイナミクスに追従する。。文では簡単なようでかなり難しいんです。
「歪みのアコースティック」ある意味クシャナで完成したような気がします。

もう一つの新しいアイディア「CROSS TONE」に行きましょう!

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