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ベース遊び人ポングさんと
「Dual Huck」充実した機能について対談。

Dual Huckはサウンドバリエーションがとっても充実しています。

そのサウンドバリエーションを構成する機能たち。設計する際には出音だけでなく、ベーシストの弾き心地までしっかりと考え落とし込んでいます。

この対談では機能やサウンドバリエーションについてポングさんとお話させていただきます。​

​ではではスタートです!

​2024.9

■飽和の芸術、歪みの美学「JUICY」!

遠藤:Dual Huckの目玉の機能「JUICY」について語りましょう!!これ気持ちよくないですか!?!?

ポング:それな!さっきも触れたけどまだまだ語り足りない!
絶妙な粘りとか歪み感求めてFumi Soundで真空管プリも作ったけど、、、もうあれも超えちゃったんじゃない?やっぱ真空管ってすげぇ良いんだな~って唸ってたのが興味なくなったかも?申し訳ないけどあっちはほとんど弾いてない!
Dual HuckのJUICYはそれぐらい良い!それぐらい凄い!もうさ~「歪みってアートじゃん?」って感じよ!

遠藤:私も弾いていて本当に気持ちいいサウンドが出せるんですよ!アンプの内部やスピーカーから感じる心地よい歪みって、ただ波形をスパッと切るような歪みではなく、波形がじわっと潰れていくような歪みが多いんですよね。
伝統的なあの心地よい歪みって、実はじわじわと潰れていく歪みの方だった。その特性を効果的かつ直感的に操作できるように一つのつまみにまとめたのが、JUICYなんです。

ポング:これほんと不思議なサウンドだよねぇ。単に歪むとかコンプがかかるってんじゃない。平たく音がまとまるとか揃うとかそういうのでもない。
立体的に色々な成分が加わっていく感じ、音要素が複雑に絡んでいく感覚って言うのかな?それが凄く気持ちいい!!

遠藤:そうそう!ホントにそうなんです。 それが飽和のアートなんですよ。楽器からの信号って一定ではないですよね。人が鳴らしているからこ楽器からでる信号がある。その信号の出方まで研究し、最高の弾き心地を機能に入れることができました!JUICYはアナログ回路ならではのサウンドを最高にまとめられと!

ポング:こんな回路作るとか全然想像してなかったよほんとさ。ローファイ系狙うだけならDual Driverでも出来たし、あれもめちゃくちゃ幅広く音作りできる。
それでも出してきたって事はそれだけの理由がある、キッカケがあるって事だよね?実際、Dual Driverのクリーンレスポンスとはだいぶ異なる印象が強い!

​​

遠藤:狙っている方向性が全然違うんです。
Dual Driverはどちらかというとエフェクティブで、Dual Huckはもっとアンプ的でトラディショナルなサウンドを目指しています。
どちらも私の個性や出会いが詰まっていて、先程の繰り返しになってしまいますが、特にポングさんや千葉さんとの出会いとコミュニケーションから生まれたんです。ありきたりなものを作っても面白くないですからね(笑)
私は少し尖ったもの、個性的なものを作りたくなるんです(笑)

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■「JUICYの歪み?粘り?」

ポング:EQの方も願ったり叶ったりって感じだったけど、こういう進化を同時に見せてくるとは思わなかったよね~。
バーチーズさんとのやり取りからヒントを得て、それがこうして繋がっていくのが面白い。「2Wayスピーカーをフルレンジみたいな鳴り方にしたい」ってアイデアはポンさん経由じゃ確かに出てこない♪
そこでしかもハイカット入れるんじゃなくて歪み感とか内部動作的なところを加えるって発想がまた!!

遠藤:JUICYの設計を始めたとき、まず考えたのはフルレンジスピーカーが活躍していた時代の回路でした。
真空管や半導体、トランジスタ回路、その他ハード的なものを取り巻く状況は、現在とは大きく異なっていたんですよね。
当時の回路や半導体、真空管、さらにはスピーカー事情までを総合的に考え、どのような歪みが生じていたのかを自分なりに徹底的に分析していきました。

半導体は現在ほど性能はよくありませんし、スピーカーなどは独特な個性が光るものが多かったですよね。

現在の機材は正確に音を出すことが得意なものが多い思いますが、個性強めな謎の魅力のあるサウンドはなかなか無い。

逆に考えれば正確に音を出してくれるなら「昔の機材の魅力」を足してあげればいい。

ポング:ほうほう。

遠藤:その魅力や感覚を再現するために生まれたのが「JUICY」です!

様々な試作を経て、JUICYの原型が完成しスピーカーから音を出してみたときは自分でも聞いたことのない音が響き、一人で感動していました。トラディショナルなサウンドに最も相性がいいのは、クリッピングではなく、クリーンとドライブのその中間だと考えています。
真空管や回路、スピーカーまで含めて生まれる微妙な波形の崩れ方が、心地よさの源だと。

ポング:いやマジでさ~。JUICYがあまりに気持ち良すぎるからさらに新しい注文しちゃったもんね。「何かもうスラップよくね?その逆が欲しくね?」ってさ!
それで本当に新しい機能が加わるとかこれまた想像してなかった!!

■「FLUFFYはタダのモコモコじゃない!」

遠藤:FLUFFYですね!!あれは本当に驚きのアイディアでした(笑)。
ワイドレンジなサウンドとは正反対のアプローチだったので、最初は戸惑いました。でも、いざFLUFFYに向き合ってみると、モコモコなサウンドって実は歪みがあるからこそ気持ちいいんだと気づいたんです。
モコモコなサウンドほど、実は動作が複雑で、プリアンプからパワーアンプ、そしてフルレンジスピーカーまで、いろんな歪みが組み合わさって初めて成立するものなんだと。
クリーンな音をただハイカットしただけでは、あの独特の感覚は得られませんでした。 

ポング:Dual DriverでもMILDを使えばモコモコに出来るし、サチュレーションで歪ませる事も出来る。でもあれは低域の方は歪まないように設計されてるよね。
JUICYのナチュラルな歪み感、心地よい太さや粘りを考えると、それに合ったハイカットがあるんじゃないか、ベースらしいサウンドってやつを新たな形で出せるんじゃないかって期待が膨らんでいった。
結果、これまでのローファイ系セッティングの中で最高のサウンドが出せるようになったと思う!

遠藤:ありがとうございます!!!
FLUFFYはJUICYと並んでディスクリートならではの回路設計が特徴で、ハイ側の音をあえて回路上で増幅しなくすることで、独特なサウンドを生み出しているんです。
ハイが抑えられることで音は小さくなりますが、崩れずしっかりと存在感を保っています。ただのハイカットとは違い、モコモコ(FLUFFY)でも音抜けがしっかり確保されている、そんな感じです!!

ポング:「単なるハイカットじゃつまんないよな~。何か出来ない?」って曖昧なオーダーを見事に昇華してくれました!
モコモコにするだけならベース本体のトーンを絞ったり、トレブルカットすりゃいいじゃんって話で終わっちゃう。でもそれって使えない音になる事の方が多いよね。ただ単に音が抜けなくなったり、存在感なくなって終了みたいな。
FLUFFYはそういう単純動作じゃない美味しさをみっちり感じられて凄く良い。"ベースらしいサウンド"ってやつが誇張なく出せるし、ヒステリックなアタックとかシャリシャリする倍音が苦手な人にめちゃくちゃハマると思う。

遠藤:そうなんですよね!簡単なようでじつは複雑な要因が組み合わさっているものでした。FLUFFYは新たな自信作です!
でも・・・JUICYを組み合わせたSLAP&CHOP!!やっぱり気持ちよくないですか??(笑)

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■「Slap Soundも捨てられない!」

ポング:「もうスラップよくね?」と先ほどは述べましたが・・・・いや~!いざ2chで出てきたらそっちもいいじゃんって手の平返しました!
Ach側をFLUFFY、Bch側をCHOP/SLAP、この組み合わせで信じられないぐらい音作りの幅が広がる!
ってか幅広さを狙わずともJUICYにCHOP/SLAPの組み合わせはすんごく良い!仰る通りでございます!

遠藤:DUALにした甲斐がありました!これで本当に多彩な音作りが楽しめますから。
JUICYと新しいEQ「Huck」に合わせて、これまでのHookのS.ModeとS.S.Modeとは帯域がかなり異なります。
よりトラディショナルで、弾き手の感覚にフィットするように調整されていて、具体的にはミッドのカットが少なく、周波数が少し低めになっています。
superサウンド!というより、もっと肉厚で充実感のあるサウンドに仕上がっています。

そしてJUICYで得られる気持ちいい倍音がのってきますね!

ポング:超ワイドレンジ、新次元ってのもいいんだけど、その"新次元"ってやつも実はもう古い、昔の感覚から来てる音なんじゃないかって印象があるかもしれない。
それよりはもっとシンプルに力強かったり、ガツンとアタック効いて抜けてきてくれたり、そういう方が時代に左右されない魅力と面白さがある気がする。

遠藤:昔の新次元ってのは、昔の機材に合わせた新次元ですからね。
身の回りにある機材が変わってしまえば相対的に新次元ではなくなってしまうような?
このあたりの感覚って難しいですよね。変化があればよくなったと感じてしまうことも多いですし。Huckはもっと気合と根性、がつーーーんと鳴らしてほしい!!

ポング:気合と根性!!
ガッツとスパイスの基本だぜ!!

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■「Dual Huckの魅力

遠藤:Dual Huckの魅力って、ポングさんはどう感じましたか?
弾いてもらえばすぐに違いがわかる弾き心地とサウンドがあると確信していますが、ポングさんが特にガツンときたところを改めて教えてもらえたら嬉しいです!!

ポング:いや~もはや悔しさですよ!パッシブはさすがにもう効率悪いでしょ?バッファ載せた方がいいよ!ってずっとやってきたのが全部ブッ飛ばされちゃったワケですわ!
何だよパッシブでいいんじゃん!ってかこれが一番良い感じじゃね?いやいやそんなのアリかよって!?でもこれ通すと「パッシブ最高!」って認めるしかないんだよね~。こんな楽しい手応えとサウンドがあるのかと!

遠藤:パッシブの魅力って本当に感じますよね!
電気的な話は置いといて、あえて言うなら『奏者との距離感』がポイントだと思うんです。
ワイドレンジ系のサウンドってすごく近く感じるんですけど、パッシブだと少し距離があって、そこがまた良いんですよね。
その距離感があるからこそ、表現の幅が広がるというか、ゴリーン!バキーン!といったアタック感も、少し距離があるほうが弾きやすいんですよね。

ポング:"スピーカーから1m以内の距離で良い音"みたいな音作りだけしてると、結構~泥沼にハマる感じするよね。
派手で豪華で誇張したセッティングをする、、、なんて言っちゃうのもアレだけど、その辺りの対極を行くと俄然、シンプルなパッシブが輝いてくるような気がする。
無暗にレンジを広げないからこそ遠慮なく音を飛ばせる、手応え十分に弾ける、それが自然で気持ちいいと言うか。
その嫌味な誇張感、苦手なアクティブ感なく増幅してくれるのがDual Huckかなって。

遠藤:音との距離感は本当に大事ですよね~。
近距離でサウンドを作り過ぎると、実際のライブやリハーサルで少し離れた場所から聞いたときに、音がぼやけてしまうことがありますよね
。特にベーシストはローの扱い方が難しいです。
低域をしっかりと聞くためには、ある程度の距離が必要ですし、自宅だけで音作りをするよりも、スタジオでの音出しの方が良いと思います。ソロプレイヤーの音作りを聞いても、派手なEQやドライブをしていないことが多いです。「結構クリーンだな」と感じることの方が多い印象です。

Dual Huckは適度に弾き手との距離を置いてくれます。JUICYで得られる特有の「歪みと粘り」が、プレイヤーのダイナミックな演奏に対して、出音を少し寛容にしてくれるんです。

ミッドをカットして聞こえ方が遠くなるのとは違い、弾き手のダイナミックな表現をトラディショナルなアンプやスピーカーを介さずとも、またはクリーンなアンプやライン環境でも弾く気持ち良さがでるように細心の注意を払って設計しました。

ポング:「スーパークリーン!スーパーハイレスポンス!」っていうのも魅力あるし楽しいんだけど、あまりにもセンシティブな特性って逆にプレイヤーとの距離を生むのはその通りだと思う。
結果、その距離を遠くする為にローを過剰にブーストしたり、強いコンプでまとめたり、それも立派な方法なんだろうけど、色々考えたりやっていくと「何かパッシブでよくね?」でいい気がしちゃうんだよね~。

遠藤:あのポングさんがパッシブの魅力を再発掘!?と言いつつ私も最近ですね。
Dual Huckはほんとドカーーーン!とデカい音で鳴らしてみて欲しいです!!

​最後にポングさんのおススメポイントを教えてください!

ポング:ピックでガツガツ!プレベでブンブン!ジャズベでチョップ!フレットレスを甘~く刺激的に!よりストレートにより直感的に全力でベースを楽しみたい人におすすめ!
後はそれこそ、コンプ探しに沼ってる人にも全力で弾いてほしいと思うし、ナチュラルな歪みも探してるならJUICY上げてみてほしいな~。
アクティブには合わないパッシブしか通しちゃ駄目なんて事はありません!こいつじゃなきゃ出せないサウンドがあります!いくら"コンプレッサー"探しても辿り着けない快感を味わえます!!

遠藤:ありがとうございます!!
本日はお時間いただきましてありがとうございました!
Dual Huckは数量限定で販売していきますのでグッときたかたはぜひ!

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