Dual Hookができるまで その6
- fumisound
- 2024年5月17日
- 読了時間: 3分
かなーりマニアックな話ですが、ユニバーサル基板とか電子回路以外のアナログ部分で作れる音質は
・ユニバーサル基板そのものの素材や固定方法
紙フェノール、ガラエポそれぞれ音が違いますし、基板の厚さも。
固定方法によっても結構が変わる。
・パターンを作るために使う配線
メッキの種類やメーカーの違い、太さ等なども。
同じ太さの錫メッキ線でもメーカーによって違う。
・半田の種類
現行品なら鉛入りや鉛フリー、その中での種類でも違いますし、ビンテージまで含めるとかなりの幅になってきます。
後からもできるので結構メジャーな方法ですよね。
あげたらキリがないぐらい音に対するアプローチ方法がある。
そこに回路設計上での音質も加わり、多種多様になる。
回路規模が大きくなってくると、恐ろしい作業量になるのでこの辺りは使うのは難しくなってくるのですが。
こういった手法はホントのベーシックな所に効くようなところで、どちらかというと電子回路で解決しづらいポイントを解決しているところです。
弾き心地や位相感、楽器を弾いて自分に返ってくるフィードバッグ量や音の匂いみたいな感触、このあたりにアプローチしやすい。
「ローが欲しい!」
って言っているのに200Hz以下がまったく出ていない回路で定数を変えずに、半田を一生懸命変えたり、同じ定数のメーカー違い、銘柄違いを試し続けるのは不毛でしょう。
またイコライジング系の効果をハンダや素材系の求めてもそれは無理なお願い。
わかりやすいなと思っているのが有名なFUZZ FACE。
デッカイ筐体にポツンと入った基板、ハッキリ言えば無駄の極地(笑)
でも、あれでないとあれはでないんじゃないかなと思う。
筐体の大きさや素材、重さは思ったより弾き心地や位相感に効いてくるし、ビンテージ素材の音質って現行品だとかなり難しいと感じます。
現在では規制されてしまった物質や当時の製法があの音にかなり寄与していると思う。
逆に言えば、もう少し新し目の音にしたければアルミとか、重たーーい音にしたければ真鍮やその他の比重が重めのケースに入れちゃうとかしちゃうだけでかなり変化あるんじゃないかな。
古臭い音にしたければ古い素材のものに入れちゃえばいいと思う。
このあたりは自作回路のラックの天板と足を色々と変えてみたり、板を折り曲げて箱型にしたりで結構実験してみた。
割と簡単に入手できる素材、アルミでも5000番台から7000番台、真鍮も鉄もいろんな種類を試してみたりしました。
飽きたら処分しちゃうので今は何も残っていないのですが(笑)
中身は電子回路ですので、根本的には変わらない。
例えばEQの周波数なんかは変わりませんし、ゲインも変わらない。
ただし、しっかりと考えてアプローチすれば電子回路では解決できそうで出来ないポイントを変えることができる。そんな感じでしょうか。
実はこの辺りのアナログな感覚は楽器の調整にもかなり使えます。
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