体を壊すまでやって気づいたこと
- fumisound
- 2023年11月10日
- 読了時間: 3分
とあるメーカーに勤めていた時のことです。
その頃は狂ったように様々な方面から実験を繰り返しておりました。
なんで狂ったようにやっていたかというと音における「絶対的な正義」を探したかったという今となっては寒気がするような思考でした(笑)
少しだけやっていたことを並べてみると
エレキベースにおける音の立ち上がり方を研究するのに4弦だけ鳴らし方を変化させながらボーーン鳴らし、聴感上で分析したいがために平気で3-4時間は弾き続けた。
4弦開放だけである。各弦もちろんやる。
これはリアルタイムでの聴感上の分析能力が良くなったように思う。
オカルト系と言われてしまうようなものもたくさんやった。
ハンダ、素材、ネジ、塗る貼るもの系、静電気、シールド系
あまりに高額なものは試していないが当時あったものはほとんど試したように思う。
キャラクター変化は現れるものだった。
電気的な回路も相当試した。
電子回路からトランジスタやFET違い、コンデンサ、配線材、筐体の素材、さまざまな方面から試した。
パーツのリード線や撚線を何回曲げたり延ばしたりしたら音質に変化が現れるか、変な実験もしたり。
これはもちろん何かをすれば何かは変わる。
仕事もしながら、練習もしながら、実験もしながら狂ったようにやっていればどこかで体に歪が来るもんで、私の場合は頸椎ヘルニアになった。
左肩にきてしまったもので当時はベースも弾けなくなりましたし、ベッドの上に1か月はいた気がする。今でも辛い時が結構ある。
その後コントラバスをはじめハイポジションに手をもっていくだけで左肩が猛烈につることが分かり、体の使い方に興味が湧き色々なところに行き、見て実践し勉強した。
結果今ではハイポジションも普通に弾けるようになった。
そんなこんながあり、実際に体感するものや聞こえてくること、様々な弾き方に対するレスポンス感と測定や勉強で分かること、その差分はかなりあることが体感、聴感として分かるようになっていったのもこの時期からである。
キャラクターとしての変化は結構簡単な部類で変化が現れる。
でも、難しいのが測定が難しい体感的なレスポンスの部分。
音が引っ込んだり、抜けが悪くなったり、電気的にそんなわけないのにダイナミクスが無くなって聞こえたり、リアルタイムでしかわからないことが沢山ある。
FFTでも正弦波矩形波応答みてもそんな変わらんのである。
EQで例えると分かりやすいかもしれない。よくある話だと思いますが周波数は変わるけど、EQを通した段階でそもそも音の元気がなくなってしまっていて、原音が崩れてしまっていてブヨンブヨンの音になってしまっては本末転倒であると感じてしまう。
電子回路であっても体感の部分、本質的にいい感じるところを一番に大切にして色々と作っていきたいなという話でした。

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